ネギそば・並＠渡なべ・新宿区高田馬場

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渡なべ
　　新宿区高田馬場2-1-4

　全く知らないが、珍達そばという秩父を代表する人気老舗ラーメン店があり、そこの代表メニューが店名と同じ珍達そばで、豚骨と煮干しを使った醤油スープにツルンとした細麺、その上には大量のネギと豚肉が浮かぶそうだ。そのメニューをモチーフにして無化調で仕上げた期間限定メニューを14日から１週間程度の予定で提供していたが、好評なので提供期間を１週間ほど延ばすとつぶやかれていた。昨日、今日と近年まれに見る大寒波がやってきているため両日とも朝の気温は氷点下とすこぶる寒かったので温まればと思って訪れた。11時20分にお店に着くと、こんな寒空の下でも店頭で７人が待っていた。列に並んでいる途中、順番が回ってきたので一旦入店し、入ってすぐ右側にある券売機で限定メニューの食券を950円で購入して再び列に戻る。その後、11時45分を少し回った頃、体が冷え切る前に入店することができた。
　配膳された丼には醤油スープが溢れんばかりになみなみと注がれている。火傷しそうなくらい熱いスープというのはラーメンでは珍しい。レンゲですくって少し冷ましてから味わうと豚ガラの風味がはっきりと感じ取れる。ラードと思われる脂も多めに浮いていて豊かな旨味としっかりとしたコクがあって、バカ旨でレンゲが止まらない。ただ、本家では使われているという煮干の風味は感じなかった。麺はやや白っぽい太めのストレート中麺。パスタのアルデンテのように周りは軟らかいが中心部に芯のような硬い部分が残っている茹で上がりで、初めのうちはゴワッ、ボソッとしているが伸びるにつれモチッ、少しネチッに変化していく低加水麺らしい食感だ。具材はぶつ切りの白ネギと７?角ぐらいに拍子木切りされた豚バラ肉のみで、それらが麺が見えないほど大量に盛られている。ネギはトロリと軟らかくて甘味があり、豚バラは旨味十分。このネギと豚肉から出た旨味もスープを美味しくしているのだろう。このメニューには専用調味料としてニラキムチと刻みニンニクが用意されていて、半分ほど食べ進んだ段階でそれらを使ってみることにする。とは言え、ニンニクはあまりにも月並みに思えたのでニラキムチだけを適量投入した。すると、スープが旨辛だが品のないジャンキーな味わいに変化し、レンゲがますます止まらなくなる。
　当然、きれいに完食。渡辺氏のことだから、忠実な再現というよりはポイントを押さえて珍達そばのイメージを表現しているのだろう。それにしても、この美味しさ、このボリュームなのに千円でお釣りがくるのは驚きだ。機会があれば秩父に行って食べてみたい。

・お気に入り度：〇＋

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