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万葉集:ちち(知智乃実) イヌビワ(犬枇杷) クワ科

Photos: 万葉集:ちち(知智乃実) イヌビワ(犬枇杷) クワ科

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イヌビワ(犬枇杷) クワ科 

古名:ちち(知智乃実)ちちはイヌビワ(くわ科)説と
   イチョウ(いちょう科)説が、ありますが銀杏は中国原産で銀杏はこの時代日本にはなかったの
   では・・・

原文:知智乃實乃 父能美許等 波播蘇葉乃 母能美己等 於保呂可尓 情盡而 念良牟 其子
   奈礼夜母 大夫夜 无奈之久可在 梓弓 須恵布理於許之 投矢毛知 千尋射和多之 
   劔刀 許思尓等理波伎 安之比奇能 八峯布美越 左之麻久流 情不障 後代乃 可多利
   都具倍久 名乎多都倍志母

読み:ちちの実の 父の命(みこと) ははそ葉(ば)の 母の命 おほろかに 心尽して 思
   ふらむ その子なれやも 大夫(ますらを)や 空しくあるべき 梓弓 末振り起し 投
   矢持(なげやも)ち 千尋射(ちひろい)わたし 剣大刀(つるぎたち) 腰に取り
   佩(は)き あしひきの 八つ峰踏み越え さしまくる 心障(こころさや)らず 後の
   世の 語り継ぐべく 名を立つべしも

かな:ちちのみの ちちのみこと ははそばの ははのみこと おほろかに こころつくして おもふ
   らむ そのこなれやも ますらをや むなしくあるべき あづさゆみ すゑふりおこし なげや
   もち ちひろいわたし つるぎたち こしにとりはき あしひきの やつをふみこえ さしまく
   る こころさやらず のちのよの かたりつぐべく なをたつべしも


意味:乳の実の 父上さま。柞葉の 母上さま。(このわたくしがあなた方を)おろそ
    かにしているなんて、いろいろと気を揉まれて、(苦労に)思っているような、そんな
    息子でしょうか。

   勇士(ますらお)たる者は、死すら厭いません。“梓弓” 弓の上端(末弭)を、勢いよ
   く立てて、投げ矢を持ち、長距離を射ます。“剣大刀” (刀剣を)腰に装着して、“あ
   しひきの” いくつもの峰を踏み越えて、(天皇より)任命を受けたことは(非常に名
   誉なこと)、心に差し支えるはずがありません。

   後世の(人々が)、(永遠に世に)語り継ぐべく、(この大伴の)名を立たせたいもの
   です」

   巻十九 4164 大伴家持

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Comments (2)

  • ☆トミー

    昔ライダーHKさんへお気に入り有難う御座います。

    08-11-2016 04:58 ☆トミー (47)

  • ☆トミー

    nami4radioさんへお気に入り有難う御座います。

    昔ライダーHKさんへお気に入り有難う御座います。

    08-11-2016 04:59 ☆トミー (47)

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