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YASHICA FX-3

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写真: YASHICA FX-3

写真: FUJIFILM Silvi1000 写真: YASHICA MINISTAR 700

2017年12月、東銀座駅のすぐそばにある某中古カメラ店のジャンク箱から2000円で救出。ミラーずれ、貼皮が加水分解でボロボロ、モルトもややねちゃつきがある、といった状態だったが、それ以外はファインダーも含め極めて状態がよく、ジャンクにしては高かったが、コンタックス・ヤシカマウントのメカニカルシャッター機がジャンクに出ること自体そうそうないこと、仮に電気系統がいかれていたとしても実用に支障はないし、ミラーずれぐらいなら簡単に直せると踏み、思い切って買ってしまった。

持ち帰って電池を入れると、電気系統は全く問題なしであった。

ミラーずれの修理は、ちょっとなめてかかったせいか、剥がす際に力を入れ過ぎてミラーを割ってしまった(ToT)。仕方なく手持ちのジャンクのミノルタSR-1(改)のミラーを外して付けてみたが、ヤシカのミラーに比べ厚みがあり過ぎてファインダー像がオーバーインフになってしまう。思案した挙句、以前修理に失敗してジャンクにしてしまったペンタックスMZ-3のミラーを移植することにした。それでも厚みがありすぎるので、ミラーを受ける部品にかぶさっているプラスチックのブッシュを外し、また、どうもチリトリ(ミラーを固定している部品。形状が似ていることからそう呼ばれる。)がミラーを外すときに変形したらしく、ファインダー像の上下でピンと位置がずれてしまう。ミラー取り付け過程で数度フォーカシングスクリーンにミラーをぶつけ、スクリーンを傷だらけにしてしまい、おまけに、外したブッシュがカメラの中に入り込んでシャッター機構に異常をきたしたりと、まあ、いろいろ悪戦苦闘した挙句、ややファインダー像はオーバーインフとなるものの、実用上支障ない程度まで追い込めたのではないかと思っている。シャッター機構に悪さしていたブッシュの摘出にも成功し、貼皮を古本から転用した皮に貼り替え、現在試写中。

ヤシカが1985年(1984年説もあり。)に発売したメカニカルシャッター機。コシナのOEMだなどと吹聴しているインターネット情報もあるが、コシナ系のカメラとはシャッターユニットが同じコパル製という以外、まったく別設計のカメラである。分解すれば、一見してコンタックス139系によく似たダイキャストを使っていることが分かる。極めつけは、ミラーがスイングバック式であるというところである。コシナ系一眼は、スイングバック式ではないからだ。

小型軽量にして、信頼性の高いコパルの縦走りフォーカルプレンシャッターユニットを用いており、プレビュー機構こそないものの、実用性の高いカメラである。後年、1/2000までのシャッターを搭載したFX-3 SUPER2000に発展するが、SUPER2000と異なりグリップがないため、すっきりした外観が私好みである。露出計が、背面にあるボタンを押している時だけ作動する方式なのもユニークだ。結構使い勝手は良い。

蛇足だが、安原一式もこのカメラと構造が非常によく似ており、ダイカストもおそらく共通設計と思われる。本機も安原一式ほどではないが、セルフタイマーレバーがぐらぐらする仕様である。

※装着レンズはCARL ZEISS PLANAR T*50/1.7
※出番がないため、2019年3月に手放しました。

タグ: カメラ

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