三河三谷(みかわみや)
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#55 東海道本線/JR東海
←蒲郡 (愛知県蒲郡市) 三河大塚→
三谷温泉は大都市名古屋からも近いため、奥座敷として、戦後になって賑わいを見せるようになります。
昭和30年代に三河湾が国定公園に指定されたことで蒲郡市は観光事業に力を入れ、旅館や飲食店の誘致に成功し、次々と店舗が立てられるようになりました。
1958年には景観のよい弘法山と旅館が立ち並ぶ乃木山とを結ぶ蒲郡弘法山ロープウェーを開業。その翌年には弘法山に観覧車や鹿の動物園などを具えた小さな遊園地を、乃木山にはプラネタリウムを開業します。
しかし、思った以上にロープウェーには乗客は集まらず1970年には名鉄に無償譲渡、1975年には廃業となってしまいました。遊園地のほうもロープウェーよりは長く持ちましたが1984年には廃業してしまいます。これは入場者減少に加え同市に78年設立されたとぼねスカイランドという人工スキー場とアスレチックのある施設が開業されたことが影響しているっぽいです。
さて、温泉街の方は団体旅行の全盛時代を迎え、大人数収容できるホテル、旅館が次々と建てられ、相変わらずの賑わいを見せていました。
しかしこうした大盛況も長くは続きませんでした。時は1990年代、ニーズは変化していき、団体旅行、社員旅行は敬遠され、家族や友人といった小集団による旅行が主流となり、大型旅館はここで苦境に立たされます。
そして1998年、三谷温泉最大のホテルであった「蒲郡ふきぬき観光ホテル」が倒産し廃業。
このホテルのみならず、多くのホテル・旅館も平成に入って廃業に追い込まれたそうです。
ふきぬきの建物は廃墟となり、廃墟マニアやら肝試しにくる人達やらが訪れるようになります。
その後岡崎市の宗教団体が買取り、本館をリニューアルしてほかの施設は解体されたそうなのですが・・・どうやら裁判沙汰になっていたようです。(現在は解体済み)
http://blog.goo.ne.jp/shigeyasu_2011/e/c7f0f1d28b6a6ad0416db4c154ead5ff
現在、かつての盛況はないものの年間60万人が利用している模様。
2002年に開業したラグーナ蒲郡やヨットハーバーに近いレジャーの一拠点、そして研修や会議(MICE)に強い温泉地として新しい局面に向かいつつあります。
アルバム: 東海編
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