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キツリフネ

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写真: キツリフネ

写真: 中舌 ( マルハナバチ = トラマルハナバチ ) 写真: アマガエル

左画像のご参考までに引っ張り出してきたのですが、この花の距も、巻いてないだけで奥行がありそうです。 訪問してくれるのは、やはり 『 トラマル 』 でしょうか。

この、花粉媒介者を特定するという戦略は、花、虫双方にとって都合のいい仕掛けとなります。
この例では、マルハナバチは、ツリフネソウの花蜜を ほぼ独占 ( 実際は、そんなに単純なものではなさそうですが… ) する事が出来ますし、そうすると その個体は、ツリフネソウを訪れる頻度が高くなる事でしょう。 ツリフネソウにすれば、同種の花粉を より多く身にまとった虫がより多くやって来てくれる訳で、交配の確立を高める事が出来ます。 実際の観察では、一匹の個体は、ほぼ同じ種類の花を訪れているのだとか。 花と虫の、大変幸福な関係です。

ところが、この甘まぁ〜い仲、実は大変なリスクを潜在させていると思うのです。 つまり、もし仮にマルハナバチがいなくなってしまったら? ( はたまた ) ツリフネソウが絶えてしまったら? 双方ともに、命をつないでいく事が難しくなってしまうのではないでしょうか。
一旦特化の結果がうまくいくと、より仕掛けが巧妙・複雑に、より関係が親密に、より特化が進んでいくのは普通の流れのように思えます。 しかし、この 『 幸せ 』 は ( 花・虫の関係に限らず = 例えば細胞とミトコンドリアなんて、究極の関係かも! ) 大絶滅と背中合わせの大繁栄だと、私には思えてしまうのです。 どなたとでも、なるべく仲良くしていきたいものです。 お互いに。

この花も蜂も、そう簡単に見かけなくなるとは思えませんので、そんなに危機感をあおり立てなくてもいいのでは? と、思っています。 でも、メダカが少なくなった、金魚藻を見かけなくなった、と、よく話題に出ているように…、 実際そのとおりでしょ。 昔は、いくらでもいて、見かけなくなるなんて、誰も思ってもみなかったわけだから。
そして、メダカがいなくなった直接の原因となった生物はあるの? それはどうなったの? さらには、メダカが絶えてしまった陰で、人知られず姿を消していった生物も少なくなかったはずで…

存在しているって事は必ず理由があるはずなのです。 私たちは、どこかの誰か、いろんな方々の支えの上に成り立ってるって事なのです。 多様性 ( 訳のわからないヤツも含め、とにかく いっぱい いるって事 ) が重要って、こういう事なのです。 ( 窓際族。リストラ対象の私を含め ) 、それぞれの役割、存在意義ってあるんですよね。

生物間の幸せな関係を目撃する度に、そんな事を想っています。


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